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【柊】ナイトウィザードクロスSSスレ【NW!】Vol.21

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 18:54:09 ID:OVkAOx12
アニメでも大活躍し、過去リプレイ作品で異世界慣れした我らが“下がる男”柊蓮司……
そんな彼や他の登場人物達がもしも○○の世界に飛ばされたらor○○キャラが第八世界にやって来たら…?
そんなナイトウィザードのifストーリーを語るスレです。

■ 注意事項 ■
・不要な荒れを防ぐ為に、sage進行で御願い致します。
・冥魔(荒らし)に反応するあなたも冥魔です、スルーしましょう。
・次スレは>>975を踏んだ方、若しくは475kbyteを超えたのを確認した方に御願い致します。
 また、重複防止の為に次スレを立てる人は立てる前に宣言を御願い致します。
・荒らし、カッコ悪い。
・Q.ナイトウィザードって○○のパクリ?
 A.とりあえずほぼ全て何かのパクりです。初版が2002年3月発売なのでそこから判断してください。

■ SSを投下する方へのお願い ■
・NWキャラをクロスさせたい作品世界に送り込むも良し、
 逆にクロスさせたい作品のキャラをファー=ジ=アースを中心とした
 きくたけワールドに招いてNWキャラ達と掛け合い活躍させるも良し、
 SS創作者(GM)の想像の赴く儘に楽しめる物語を書き込んで下さいませ。
 但し、NW関連スレと云う事で片方は「ナイトウィザード」で御願い致します。
・801等、特殊なものは好まない人も居るので投下する場合は投下前にその旨を伝えましょう。
・各作品の初投下時は、クロスする作品名を最初に御願い致します。
 そうすれば読者も読み易いでしょう。
・SSの内容が18禁の場合は地下スレ(検索ワードは「卓上ゲーム」)へ。
・NW側からのホストキャラはNW公式作品に登場しているキャラを主軸として、
 SS創作者オリジナルのキャラをストーリーに絡める場合はあくまで脇役としての
 立場で参加させて下さいませ。
・御互いの作品を尊重しましょう。一方的なクロスは荒れる原因ですよ。

■前スレ
【柊】ナイトウィザードクロスSSスレ【NW!】Vol.20
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1244098670/

■関連スレ
ナイトウィザード -Night Wizard!- セッション44
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1243950739

菊池たけし セブンフォートレス ナイトウィザード89
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/cgame/1243878136/

■関連リンク
http://www.fear.co.jp/nw/(原作ナイトウィザード公式)
http://www.nightwizard.jp/(TVアニメ公式)
http://www42.atwiki.jp/nightwizard/(アニメ版まとめWiki)
http://www32.atwiki.jp/nwxss/(過去SS保管庫)


非クロス作品の場合は、卓上ゲーム板の専用スレへの投下も検討してください。

卓上ゲーム板作品スレ その4
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/cgame/1226119982/


2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 18:56:53 ID:5TWgCk2V
>>1
乙、何か変なのでも居るんだろうな

3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 18:57:57 ID:OVkAOx12
なんか変なの沸いたんで慌てて立て申した。
ほぼ前スレのコピペですんまそんm(__)m

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:00:34 ID:wx9XhFFh
>1乙。
前前スレに続き前スレも爆撃で落ちましたかそうですか。
こういう奴のせいで規制に巻き込まれたりするのは実に腹が立つ…


5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:06:44 ID:fnGz6ZgL
>>1
変なののせいでネタ仕込む時間が無かったんですから仕方ないですよ。


6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:06:52 ID:V+F7C3Cf
乙っすー。


7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 19:32:15 ID:b61hVhqN
キャラ総合はここのところずっとキチガイの絨毯爆撃が続いてるから
どっか他所に避難させた方がいいんじゃないかという気もする
運営の対策も正直当てにならない状態だし

8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 20:15:52 ID:jRT5qCp7
どっかに避難場でも立てる?
さるさん対策にもなるし。

9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 20:26:17 ID:V+F7C3Cf
別に大丈夫じゃないかなあ、と思ったりはする。

10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:14:18 ID:oxN8xHA9
学園世界ネタで一つ投下したいのですがいいでしょうか

11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:29:17 ID:V+F7C3Cf
全力で受け止めてやろう

12 名前:学園世界@闇より出でて光の中へ:2009/06/10(水) 21:41:59 ID:oxN8xHA9
そこは一切の光の侵入を拒んでいた。
四方は分厚い壁に覆われ、わずかにある窓にはカーテンによりぴたりと閉じられ、光の一筋すらも通すことはない。
その闇を孕む部屋の中でただ一つ方形の光を放つ物があった。
光の方形にはこの世ならざる恐るべき光景が映し出され、また闇を通してなお心を揺さぶるようなかすかな声を上げていた。
そして、それに見入り、聞き入る三人の少女はあたかもおぞましき魔術的儀式を行っているようですらある。
その三人の少女は何者なのだろうか。
一人はタバサ。トリステイン魔法学院に所属するメイジと言われる魔法を操る彼女はまさにこの儀式にふさわしいではないか。
一人はアゼル・イブリス。すなわち荒廃の魔王。かような存在である彼女が執り行う魔道とはいかなるものなのか。
そして最後の一人。
名うてのメイジや魔王をも虜にする外法儀式の主催者。
その名は長門有希
彼女の指が常人にはとうてい理解できない速度と法則を持って動く。
それに連れて方形に映し出される光景が変わろうとしたとき、突如闇は破られた。

「こんな暗い部屋でなにしてるんですかーーーーっ」

あちゃくらさん とーじょー

とゆーわけでこの長門有希は長門有希というより長門ユキちゃんです。


「まったく、部屋を閉め切って何をしているかと思えば」
とか言いながらカーテンを開けていくあちゃくらさん。
あふれる太陽光を全身に浴びた三人はそれがあたかも弱点属性であるかのように目を細めて「あうっ」とか小さく悲鳴を上げた。
「友達呼んだかと思ったらいつもと同じことして、たまには違うことしたらどうなんです」
いつものこととはPCゲームのことである。
昨夜も徹夜でやっていて今朝「ねーれっ」とノートパソコン(3Dもサクサク動く)を跳び蹴りで真っ二つにしたはずなのにまたやっている。
さて、これを聞いた長門。
目をしばたかせながらいつの間にか、たぶん情報操作で復活させたノートパソコンをあちゃくらんに見せてこう言った。
「いつもとちがう」
「どう違うんですか」
「いつもよりハード」
どういう意味でハードかは各自で想像していただきたい。
とりあえず読者の皆様が考えるハードさの最低2倍ほどはハードな画像とテキストデータが満載のゲームと思えばまず間違いないだろう。
長門は今日招いた二人のために、このとっておきのゲームのパッケージを破ったのである。
その内容をこの場にて克明に描写したいところなのだが
ああ、なんたる無念
全年齢対象を前提にしているこのSSではとてもできそうにない。
実用性(なんの?)抜群の文章をいくつも思いついたというのにまことに残念である。
「な、な、な、な、なーーーーーー!!」
それにあちゃくらさんには刺激が強すぎる。


「いいですか。こんなにいい天気なんですよ。せっかく集まったんだから部屋に閉じこもっていないで外で遊んだ方がずっといいですよ」
空は雲一つ無いし、風もそんなに吹いていない。
それに暑くもなく、寒くもない。
外で体を動かすには絶好の小春日和だ。
「じゃあ、遊んでください」
といわれた長門は隣にいるアゼルを見た。
見られたアゼルはタバサを見る。
タバサは今度はついと長門を見た。
そして三人は顔を見合わせ、首をかしげる。
「あの、どうしたんですか」
首をかしげたままの三人。
同時にあちゃくらさんを見て、同時にこう言った。
「なにする?」
「は?」
いや、まー、全く考えてなかったわけではない。
薄々こんなこともあるかなー、とは思っていた。

13 名前:学園世界@闇より出でて光の中へ:2009/06/10(水) 21:43:07 ID:oxN8xHA9
けど、一応確認はしてみる。
「もしかして、どうやって遊ぶのか分からないんですか?」
こくりと三人同時にうなずく。
見事なまでのシンクロである。
「しょうがないですね」
ため息まじりのあちゃくらさん。
だいたい予想通りである。
いきなり外で遊べと言われて何をしたらいいか分からないのも無理からぬこと。
何せこの三人、休みは思いっきりインドア派みたいだし。
「じゃあ、ボールでも持ってきますから、ここでおとなしく待っててください」
そう言ってあちゃくらさんは傘を持っててけてけとでも足音を立てそうな走り方でマンションに戻っていった。
ちなみにこの傘は一人でマンションに帰るには必須の装備である。


残されたのはタバサ、アゼル、長門の三人。
あちゃくらさんに言われたとおりおとなしく待っていた。
ただしきっかり三秒だけ。
それだけたつとこの三人は待ちくたびれてそろって最寄りのベンチに移動する。
腰掛けた長門はタバサから受け取った膝掛けをかける。
次いで、アゼルが月衣に入れておいたノートパソコンを受け取ってスイッチを入れた。
暗い画面が明るくなってロゴが表示されたところでディスプレイの角度を調節。
長門の後ろの移動したタバサとアゼルが画面がしっかり見えるとうなずくのを確認すると例のハードなゲームのアイコンをクリックしてから保存したデータを読み込んでゲームを再開した。


さて、ここで新たに現れる第五の登場人物を紹介しよう。
彼女の名前は間桐桜。
穂群原学園に通う弓道部員にして、魔術という尋常ならざる力を操る魔術師でもある。
そんな彼女がなぜここに来たか。
これには複雑怪奇なる理由があるのだがこの物語とはあまり関係がないのでここでは省略させていただく。
どうしても納得できない方は登場判定なるものに成功したと思っていただきたい。
話を続けよう。
用事を済ませた桜が気分よく公園の散歩を楽しんでいるとベンチに集まる風変わりな集団を見つけた。
言うまでもなくタバサ、アゼル、長門の三人である。
この三人、端から見ればかなり風変わりであることに異論を唱えるものはいないだろう。
一人はマントと大きめの杖を持っているし、もう一人は素肌の上に帯をぐるぐる巻き付けている。
学生服は普通と言えば普通だが先の二人と並べるとこれが一番何かあるのかと怪しんでしまい、風変わりさを倍増させる要素となってしまう。
といっても桜もまた現在の外見こそ普通人であるが実際のところそんなものとはかけ離れすぎるほどかけ離れた人間である。
しかもここは様々な世界、文化が集まる学園世界。
あのくらいの風変わりさも今では許容範囲のうちである。
ではあるが、三人がそろってのぞき込んでいるノートパソコンに桜は興味を持ってしまった。
だからこっそり近寄ってディスプレイをのぞき込んでしまったのを誰が非難できようか。
キョンだって似たようなことをしたんだし。
そして、そこに表示されている画像とテキストをちらと見て思わず、本当に思わず、そして無意識にさりげなくぽつりと言ってしまった。
「たいしたこと、ないですね」
その声は小さく、口先で消えるようなものだったので常人ならば聞き逃して当たり前のものだった。
だが、ここにいる三人はいずれも常人ではない。
メイジ、魔王、ヒューマノイドインターフェイスなのだ。
各自鋭い知覚能力を持ってして先の言葉を聞き取ると一斉に振り向いき、ディスプレイを見せながらじりじりと詰め寄り始めたのである。
ところでこの三人、桜が同種のゲームを好む同好の士だと思っている。
だから、
「どんなの?」
「ユニーク」
「興味深い」
なんてことを言っているのだが
「あの、その、ですね」
とか言いながら後ずさる桜はゲームには不案内であり、もちろん同種のゲームを好む同行の士ではない。
では、何と比べてたいしたことないと言ったかというと実体験と比べたわけである。
これだからある年齢以上がデフォルトの世界の住人は……
だからといってそんなこと言えるはずもなく桜はじりじりと後ずさるたびにじりじり追い詰められていく。

14 名前:学園世界@闇より出でて光の中へ:2009/06/10(水) 21:43:49 ID:oxN8xHA9
なんかもー、いろいろな意味で危うし桜。
と、その時である。
救世主が現れた。
「なに」
救世主はタバサの頭部に炸裂し
「やってん」
アゼルに激突し、
「ですかーーっ」
長門に一撃を加えてしゅたっと着地を決める
それこそあちゃくらさんである。
「まったく、もー、三人ともおとなしく待っていてくださいっていったじゃないですか」
着地したあちゃくらさん。
短い手をぶんぶん振り回して頭を抱える三人に説教を始める。
「何も知らない一般人に何をしてるんですか!」
さらに怒ってほっぺたをぷくーっとふくらませ
「こーんなに清純で」
ザクッ
「汚れのない」
ザクザクッ
「洗いたてのシーツみたいに真っ白な人を捕まえて何を教えようとしてるんですかっ」
ザクザクッズギューンドガガガガ
一通り説教を終えたあちゃくらさんが振り向くと
「ああっ、大丈夫ですか?体調でも悪いんですか?」
助けられた桜は膝をつき、長い髪を地面に這わせてがっくりとうなだれていた。
「い、いえ。何でもありません」
ちなみに先ほどの擬音、桜が心理的に受けたダメージがどのくらいかを表している。


「というわけで皆さん。遊びますよ」
「おー」
抑揚のないかけ声で返事をするのがタバサ、アゼル、長門の三人。
これでも三人はかなりやる気なのである。
「あの、私もですか?」
そして、いつの間にか巻き込まれた桜。
「せっかく知り合ったんですし。だめですか?」
ちっちゃいあちゃくらさんの見上げながらのお願いを断れるはずもなく
「そんなこと無いですよ」
と、桜も了承してしまったのである。
「それで、何をして遊ぶんですか?」
「それがですね。ボール遊びでもしようと思ったんですけどうちにボール無かったんですよね」
長門がどこからともなく買っくるベビー用品の中にボールの一つでもあるかと思ってたけどなぜかボールは一つも無かった。
他の遊びに切り替えればいくらでも何かあったのだが、既に頭がボール遊びモードになっていたあちゃくらさんには他のという選択肢はなかった。
「だから、ボールの代わりに風船を持ってきました」
「風船?」
といっても風船なんてあちゃくらさんは持ってない。
どこにあるかときょろきょろしていると
「どうも、キミドリです」
と、いつのまにか犬型の黄緑色をした謎の物体が現れた。
「風船、ですか?」
学園世界になれたと思っていた桜もこれには密かに驚いた。
だってのっぺらぼうの犬型の物体が口もないのにしゃべっているのだ。
「はい、風船です。親しみを込めてキミドリさんと呼んでください」
「……さん、ですか」
「はい、キミドリさんです」
なお喜緑さんではないので注意が必要である。
「というわけでキミドリさん、ボール役お願いしますね」
「任せてください」
何をするのかと桜が見ていると、いきなりキミドリさんの体が不規則に膨張と収縮を繰り返す。
「ひぃっ」

15 名前:学園世界@闇より出でて光の中へ:2009/06/10(水) 21:44:37 ID:oxN8xHA9
グロい、はっきりってグロい。
体を突き破ってモンスターでも飛び出てきそうなグロさだ。
グロいけど最終的にはボールになった。
そうなったボールなキミドリさんをあちゃくらさんが拾い上げ、
「投げますよ、桜さん、取ってくださーい」
投げる。
投げるけど
「あら」
届かない。
「もう一回」
また投げる。
また投げたけど
「あらら」
とどかない。
「困りましたね」
「軽すぎるんですよ。キミドリさん、重くなれないんですか?」
空気抵抗に勝てないのだ。
「風船ですからね。ちょっと無理ですよ」
むう、と三人?二人と一匹?いや、二人と一個?が首をひねっているとひょいとキミドリさんがつまみ上げられる。
タバサである。
タバサはそのままあちゃくらさんもつまみ上げ、ボールなキミドリさんに乗せた。
そして
「長門」
といって投げる。
「ええええええええ?」
キミドリさんはくるくる回転して長門の元へ。
キャッチした長門は
「アゼル」
くるっ、くるっとあちゃくらさんごと回ってアゼルの方へ。
あちゃくらさんの重さが加算されたボールなキミドリさんは空気に阻まれることなく飛んでいく。
「桜」
くるりんくるりんキミドリさんは回る。
ただ回るだけではない。
重心が偏っているおかげで回転は不規則、軌道もふらふら。
これを取って投げるのは思いの外おもしろい。
だから桜も
「えーと、アゼルさん」
つられて結構楽しげに遊んでいた。
そして、投げられまくりのあちゃくらさんはというと
「あはははははー、たのしいし、まーいっかー」
大変盛り上がってたとさ。


長門によるパラダイスな歌とともにおーわーれっ

16 名前:学園世界@闇より出でて光の中へ:2009/06/10(水) 21:47:14 ID:oxN8xHA9
おわりです

長門有希 涼宮ハルヒちゃんの憂鬱
あちゃくらさん 涼宮ハルヒちゃんの憂鬱
キミドリさん 涼宮ハルヒちゃんの憂鬱
タバサ ゼロの使い魔
間桐桜 Fate/stay night

今回はこのメンバーでお送りしました

17 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 21:52:25 ID:V+F7C3Cf
支援しようと思ってのに、トイレ行ってる間に終わってたっ


18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 22:42:06 ID:p5Zc91PO
乙です。
なんというかシュール。あちゃくらさんの苦労も学園世界で何倍になったやら…

19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 22:44:26 ID:p5Zc91PO
!! こんなタイミングでさげてねぇ! すまん!

20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 23:24:47 ID:jqDh+Qjy
日付変わったころに、ノーマルなクロスの小ネタを少々。
いま推敲してるから少しお待ちをー。

21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 23:43:14 ID:kUYxJuOm
む、んではその後にお邪魔しますかな。

前スレで投下予告した者です。自分のは長くなりますし、>>20氏が投下終了後にまたお邪魔します。
では後ほど。

22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/10(水) 23:46:53 ID:3gRuW4xj
GJ!
クソワロタww

23 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:11:13 ID:uFb7k8ZN

「ここは……一体?」

 そこは、教室。

「はわ……なんでこんなところに?」

 ごくありきたりな、何の変哲もない教室。

「私にも、何がなんだか……」

 ただ、普通と違うのは。

「おかしいですね、ここに来た理由とか経緯とか、さっぱり思い出せません……」

 そこに目覚めた数人の男女が。

「っていうか……自分が誰かも思い出せないんですけどぉ〜!!」

 すべて記憶を失っていたという事と。

「……扉も窓も、すべて閉まっていてびくともしない。脱出は不可能と考えるべき」

 その教室が、不可思議な力で閉鎖されているという事。

「あちゃあ……なんかヤバイってかんじ?」

 そんな彼らを、煌々と輝く月のみが静かに見下ろしていた。

「はてさて。一体何の因果なのやら……」

 一際大きく輝く、真っ赤な月のみが。



24 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:11:55 ID:uFb7k8ZN
 外に出ようと言う試みも、外部と連絡を取ろうと言う試みも全て徒労に終わる。
 互いに事情を話そうにも、記憶が全て抜け落ちていて、それすらままならない。
 唯一の進展は、呼び合うのための便宜的な名前をつけあったことのみ。

「まったく……なんだってんだ一体全体?!」

 一人は険のある青年。指貫グローブにジャケットに茶髪の”先輩”。

「はわー、不思議なこともあるもんだねぇ」

 一人はどこかのんびりとした女性。”はわ”が口癖な、巫女装束にバッシュの”巫女さん”。

「私たち……帰れるんでしょうか……?」

 一人は不安げな少女。白ブレザーにマスケット帽とリボンの”転校生”。

「今の私たちに出来ることはありませんし、とにかく救助を待ちましょう」

 一人は真面目な印象の少女。眼鏡の面差しも鋭い黒ブレザーの”委員長”。

「うーん、私バイトがあるんですけどねぇ……いえ、良く覚えてないんですが〜」

 一人は明るい少女。そこかしこに生活臭を感じられる同じく黒ブレザーの”苦学生”。

「………………………………」

 一人は無口な少女。長い赤毛と年齢不相応な落ち着きが印象深い同じく黒ブレザーの”赤毛”。

「なんでこんな事になってるのかなぁ……」

 一人は快活な少女。短く揃えられた神とくるくる変わる表情が印象深い三人と同じ黒ブレザーの”姉御”。

「やはり、失われた記憶を取り戻すことが、必要なのでしょう」

 一人は異相の男性。この閉鎖された空間に、あとから踏み込んできた唯一の男。

「……やっぱりアンタ、なにか事情を知ってるんじゃねぇか?」

「いえいえ。私は当時者ではないので、なんとも……
 真(まこと)と理(ことわり)は、皆さん自身に思い出していただかねば……」

「なんだそりゃ?」

 派手な柄の着物に顔を覆う黄色の隈取、長い髪を頭巾でまとめ行李を背負った下駄履きの”薬売り”。 



25 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:12:39 ID:uFb7k8ZN
「閉鎖空間を作り出す”ぬりかべ”、
 目をくらませ記憶を封じる”砂かけ婆ぁ”、
 どちらの様でもありますが、どちらとも違う……」
 ”薬売り”の手にある金色の剣の柄頭、顔の形をした拵えは、歯をかすかに揺らすが、それだけだ。
「ならばこのモノノ怪の形(かたち)とは? どうにも正体がつかめません」
「空にも”一反木綿”が飛んでもいねぇし、”子泣き爺”や”猫娘”や”ネズミ男”がひそんでいそうにもねぇし、
 ついでに目玉が茶碗で一っ風呂浴びてたりもしねぇな」
「おや、お詳しい」
「まぁ、日本人ならな」
「なんにせよ、私がこの退魔の剣を抜くには、モノノ怪の形と真と理とを剣に示さねばなりません」
「”まこと”と……”ことわり”?」
「真とは、事の有様。
 理とは、心の有様。
 それを明らかにして、初めてこの事態は解決できましょう。
 ―――ならば!
 思い出せる範囲で構いません。
 皆々様の、真と理を、お聞かせ願いたく候!」
 突き出した剣にあつらえられた鈴が、しゃんと鳴る。


 晴れることのない不安。
 じりじりと歩み寄る焦燥。
 ”薬売り”が天秤や呪符を配置するが、あちらこちらを指し示しなんの役にも立たない。
 先の見えない監禁状態に、次第に彼らも口を閉ざしていく。
 救助は? 外部からの連絡は? なんでもいい、いっそ何か起きてくれ……!


 ……その切なる願いは、叶えられる。
 最悪の形で。



26 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:13:27 ID:uFb7k8ZN
「?!」
「きゃ?」
「動かないで」

 不意に消える照明。窓の外で煌々と輝く赤い月は、しかし教室内を照らさない。
 そして消えた時と同じように、不意にともる照明。 

「あ、戻った」
「よかったぁ……」
「あれ?」
「どうした?」
「……”巫女さん”がいません」
「あ……本当ですね」
「どこ行ったんでしょうか?」
「というか、どこか行けるんでしょうか?」
「それもそうよね。じゃあ、どっかに隠れてたりとか?」
「………………………廊下に、誰かいる」
「え?」
「?!!」
「「「きゃああああああああああああああああ!!」」」

 そこに倒れ伏すのは、袈裟懸けに斬られた”巫女さん”。
 教室の中からでは、その生死は判らない。

「な、なんだ?! なんでこんなことに!?」
「……気配は、なかった」
「おい! 大丈夫か! ”巫女さん”!! おい! 返事をしやがれ!!」

 必死に窓を叩く”先輩”。だが、窓は無情にも、びくともすることはない。


「おい”薬売り”さんよ! なんとか助けられねぇか?!」
「……手当てをしようにも、ここが開かないことには……」
「くそ!」
「それよりも……”先輩”、お尋ねしますが」
「なんだよ、こんな時に?!」
「その手に持っているのは……なんですか?」
「手? ……!!」

 いつの間にかその手に握られていたのは、禍々しいまでの鋭い光を放つ長剣。
 思わず手放し床に転がったそれは、しかし澄んだ音を響かせる。
 その刀身は、静かに赤い月光を反射し佇むのみ。

「”先輩”……まさか、あなたが……?」
「ち、違う! 俺はそんなことやったり」

 しかしそこで脳裏に走る光景。
 どことも知れぬ荒野。
 互いに満身創痍の体で、彼の握る剣が、巫女装束姿の少女の肩口に叩き込まれている。
 彼に手に蘇る、肉を裂き骨を叩き割った感触。

「俺は……俺が……?」
「お気を確かに、”先輩”さん。まだ、そうと決まったわけでは、ありませんよ?」
「だけどっ……! 俺の手には、アイツを斬った感触がはっきりと……!」


27 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:14:10 ID:uFb7k8ZN

 混乱する”先輩”。だが、その真偽を確かめる暇もなく、次々と起こる惨劇。
 胸の中心を貫かれた”苦学生”。
 一刀の元に斬り伏せられた”赤毛”。
 照明が消えるたびに一人ずつ消え、無残な姿を晒す。
 自分は断じてやっていない。転がった剣には、指一本触れていないし、剣は転がした場所から動いてもいない。
 だがしかし、彼のその手には、たしかに”それ”を行なった感触が残っている。


「私……思い出したことがあるんです……!
 私……生きてると皆にすごい迷惑をかけるって言われて……死ぬように言われて!
 でも、死ねなかったんです!
 死ぬのが怖くて……逃げ出しちゃったんです!」
 ”転校生”の、悲痛な叫び。しかし、彼女の恐怖は、その先にあった。
「この話……”巫女さん”も、”赤毛”さんもしてたんです!」
 ぎゅっと、自分の身体を抱きしめる”転校生”。
「もしかして……このことを思い出した人から、殺されちゃうんですか?!」
 彼女の、恐怖に濡れるすがるような瞳から目を晒せず、しかし何も言葉をかけてやることの出来ない”先輩”。


 血塗れの少女たちが、”先輩”ににじり寄る。
「違う……! 俺は、俺は殺すつもりなんて!」
「落ち着いて、落ち着いてください、”先輩”さん」
「え? あ……今のは……夢、なのか?」
「ええ、夢です。ですから、落ち着いて」
「あ、ああ……」
「ですが」
「ん?」
「夢とは言え、あなたの記憶の一部。あなたの取り戻すべき記憶は、
 そして私の探す真と理は、その先にあるはず」
「……向き合う必要もあるってことか」
「ええ、その記憶の、何が真実で何が幻か。見極めるべきかと」


28 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:15:14 ID:uFb7k8ZN


「なぁ……思い出したことがあるんだ」
「なんですか、”先輩”?」
「俺は”巫女さん”……くれはを斬った記憶が、確かにある。だが、そのあと助かった記憶もあるんだ」
「え?」
「翠と灯にいたっては、斬った記憶は俺本人のものじゃねぇ」
「”先輩”くん、大丈夫? 疲れてるんじゃない?」
「えーと、言ってることがよく判らないんですけど……」
「”転校生”……いや、エリス。俺の記憶だと、お前はもう、輝明学園の制服の手配はすんでるはずだぜ?」
「え? ”先輩”、何を言って……?」
「それを見たのは卒業式の日くらいだから、俺に取っちゃあ確かにそっちの白ブレザーの方が印象深いがな。
 それから”委員長”と”姉御”……チハヤに晶。
 お前らもとっくに……輝明学園から去ってた記憶があるんぜ?」
「何をいってるのよ”先輩”くん?」
「わ、私たちを疑っているんですか?!」
「そんな、”先輩”……



 気付くのが遅すぎますよ〜♪」


 ついに姿を現すエミュレーター、”悪夢を紡ぐもの”。
 記憶を取り戻した”先輩”――柊も応戦するも、幻夢に翻弄され疲弊し、しかもその力を吸収した敵相手に
不利は否めない。
 だが、しかし。
 彼だけを捕らえ狙い撃ちにした罠の中に、踏み込んだいるはずのないモノがここにもう一人――。


「柊蓮司さんの記憶を封じ、その中の悪夢や罪の記憶だけを蘇らせ、彼を苦しめる……
 この月匣(はこ)の中の物は、柊蓮司さん本人以外は、全て幻……これが真」
 退魔の剣の柄頭の顔が、かちんと澄んだ音をたてて歯を打ち鳴らす。
「その悪夢の中で彼の力を削ぎ、我が物とし、討たんとする……これが理」
 今一度打ち鳴らされるかちんという澄んだ音。

「此を引き起こせしモノノ怪の形……

 閉鎖空間を作り出す”ぬりかべ”でもなく、
 目をくらませ記憶を封じる”砂かけ婆ぁ”でもなく、
 罪の重さを背負わせる”子泣き爺い”でもなく、
 それら全てを引き起こすもの。

 其は即ち、侵魔の夢使い……
 ”悪夢を紡ぐもの”!」

 三度、退魔の剣が歯を打ち鳴らす。



29 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:15:54 ID:uFb7k8ZN


   形と

       真と

           理を得て
                   」

 すっと差し上げる”薬売り”の両手。 
 その指し示す指の先に、退魔の剣が浮かぶ。


   我


         剣を





          解  き  放  つ  !    
                             」

「    ト ー キ ー ハ ー ナ ー ツ ー !    」

 ”薬売り”の言葉に呼応し、退魔の剣の柄頭が甲高い叫びを上げる。

 ”薬売り”の背後へ背中合わせに浮かび上がる、褐色の肌に黄色い着物の男。
 ”薬売り”の隈取と襦袢の文様が潮が引くように消えていき、代わりに背後の男の全身に、絡みつくように
目を思わせる文様が浮かび上がる。
 男の手が退魔の剣を手に取ると同時に、全身の”目”が、ぎょろりと一斉にエミュレイターを見据えた。



30 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:17:17 ID:uFb7k8ZN

 そは双剣の演舞。
 柊の手にある魔剣よりは炎刃が尾を引き、
 ”薬売り”の手にある退魔の剣は光刃を尾を引く。
 柊が魔力によって加速し敵を翻弄し、”薬売り”が斬る。
 ”薬売り”が呪符を展開し敵を防ぎ、柊が斬る。
 魔剣に裂かれた傷は焼き焦がされ、
 退魔の剣に裂かれた魔力は華となって散る。
 知己もなく、共に肩をならべて戦うのも初めてな二人は、
 しかし互いを援護しつつ刃を振るう息のあったその戦いぶりは、
 幾多の敵を斬り屠ってきた歴戦の剣士としての本能か。

 だがしかし、柊の記憶とプラーナを奪ったエミュレイターもまた負けてはいない。
 柊の剣技のクセと、剣技そのものを盗んで応戦する。
「がっ!」
「しまった!」
 エミュレイターを前後よりはさんで攻める二人だが、死角より振るわれた攻撃に
柊の魔剣と”薬売り”の退魔の剣が弾き飛ばされる。
 澄んだ音をたてて天高く舞い上がる二振りの剣。
 柊と”薬売り”が素早く視線を交わす。一瞬のアイコンタクト。
 二人は地を蹴り、空中で頭上の剣を掴み取る。
 柊の手には、退魔の剣が。
 ”薬売り”の手には、魔剣が。
 そして得物を交換した二人の剣士は、同時にエミュレイターへと突進する。


31 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:18:57 ID:uFb7k8ZN
「こしゃくな!」
 再び前後の剣士を迎撃しようとするエミュレイター。
 だが、その攻撃は空を切る。
 エミュレイターへと踏み込んできた二人の剣士は、しかしどちらもその手の剣を敵に振るわず、投げつけたのだ。
 エミュレイターの身体を掠めて飛ぶ剣を、受け止めるのはやはり二人の剣士。
 柊の手には、魔剣が。
 ”薬売り”の手には、退魔の剣が。
 本来の主の手に戻った二振りの剣は、共に歓喜を叫ぶかのごとくに一層のまばゆい輝きを放つ。
「モノノ怪は、斬らねばならぬ」
「魔器……解放!!」
 そして二人の剣士の必殺の一撃が、迎撃を外して体勢を崩すエミュレイターに叩き込まれた。

「まさか……二重のスイッチだとは……っ!」
「そんな大層なものじゃないさ」
「ええ」
「なん……だと……?」
「単に、そうじゃなきゃ収まりが悪かっただけさ」
「そういうことです」

 かくて解放された柊蓮司。
 その立役者となった”薬売り”は、しかし何も告げず、何も得ようともせずに去ろうとする。
 さながら、モノノ怪さえ斬れたのなら、それだけで十分といわんばかりに。
「よお、アンタ」
「なんでしょう?」
 柊の呼び止める声に、”薬売り”は足を止め、肩越しに振り返る。
「アンタ……結局のところ一体何者だったんだ?」
 ”薬売り”は、一度小さく俯く。

   「ただの」

 顔を上げ、流し目に笑う。

   「薬売り」

 その笑顔は、不敵にして涼やか。艶やかにして深遠。

   「ですよ」

 ただその手に持った退魔の剣の鈴が、しゃらんと涼やかに鳴るのみ――。

32 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:20:58 ID:uFb7k8ZN
と言うわけで”怪〜アヤカシ〜”あるいは”モノノ怪”クロス。
DVDBOXは久しぶりに良い買い物で、こんなものを書きたくなりました。
出来たらキッチリ書いてみたかったけど、「モノノ怪」の雰囲気を最後まで保てそうになかったから
こんな形に。
嘘予告と言うよりは、ダイジェストな、中半端な形はどうかご容赦を。

簡単に補足。

・途中のネタ晴らしにあったように、柊とそこに介入した薬売り以外は、エミュレイターが月匣で作りだした幻影。
・この二人以外の人選は、「柊が斬った/殺すべきだと言われた記憶のある者」。
・薬売りさんは、当然記憶は失われていません。ただ、そのほうが早いので周りに話をあわせました。
・薬売りさんは、<遺産:退魔の剣>持ちの転生者かなぁ。江戸時代にも大正期にも現れてるし。
・月匣の中で回りは幻影だらけ、薬売りさんの呪符も天秤も反応でまくりでどうにもなりませんでした。
・途中に出現した柊の魔剣は、ウィザードの記憶も封じられて月衣にしまいっぱなしで出し方どころか存在そのもの
 を忘れてたのを、異常事態に反応して無意識に抜いてた、とお考え下さい。
 それを薬売りさんが突付いたのはイジワル……ではなく、ウィザードとしての記憶を刺激して思い出してもらうため。
・”巫女さん”=くれは、「フレイスの炎砦」にて、ディングレイに囚われた彼女を袈裟懸けにバッサリ。でも殺してないよ?
・”転校生”=エリス、シャイマールの転生体として抹殺されそうになった。柊は庇ったけど。白ブレザーに気付いた?
 柊本人が言ったとおり、彼の記憶を元に作り出されてるから印象深い姿のほうで出現しました。
・”委員長”=PS2版の望月チハヤ、選択肢次第でばっさりいけた? 実は試した事ないけど。ちなみに、
 「じゃあ、”委員長”でいいか?」「別に委員長をやってたわけでもないんですが」「んじゃ、”眼鏡”の方がいいか?」
 「……”委員長”でいいです」ってな会話があったと思われる。
・”苦学生”=翠、「合わせ鏡の巫女」にて、彼女の前世をザックリ。正確には剣の記憶? 多分”三下”とかそのほか、
 チハヤの時以上に呼び名を決めるときはギャグギャグしかったと思われます。
・”姉御”=晶、「スルトの剣」にて、本来は彼女を見捨てて魔王を討つ筈だった。まぁ庇ったけどね。
・”赤毛”=灯、「赤き月の巫女」にて、命の前世が延々ザクザク。だから正確には柊の魔剣と融合したときのヒルコの記憶。
・ラストは「柊が退魔の剣と二刀流」「得物スイッチしたまま」とかも考えたけど、やっぱりあるべき場所にあるのがいいかなと。


というわけでこれにて。
(拍子木と共に閉じる襖を想像していただければ幸い)

33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:32:46 ID:UmgMOkM1
普通に卓のシナリオとして使えそうな感じだなぁ
今度GMで使ってみようかな

34 名前:嘘予告 〜悪夢を紡ぐもの〜:2009/06/11(木) 00:40:14 ID:uFb7k8ZN
ああ、一つ描き忘れ。

・退魔の剣で斬られると華になるのは原作アニメの表現ですが、元々風や雨も華で表現してるので、
 斬られて華になるのも血とかの比喩表現かもしれませぬ……が、ここではビジュアル重視で
 「退魔の剣で斬られると、魔力が華の形なって散らされていく」とさせていただきました。

35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:48:11 ID:4tAk/1PL
乙でしたー。
一度きちんと見たいと思ってはいるんだよなー<モノノ怪。
自分も一発ネタだけど諸事情により成立させるのが難しそうな嘘ネタ候補あるんで気持ちがわかるようなわからないような
いずれ何らかの形で書きたいものです。

それはさておき、学園世界ネタ、50分より投下予定。ではでは。

36 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 00:53:17 ID:4tAk/1PL
 お昼までの授業が終わり、一部の学校はすでに下校が始まっている。
 学園世界内の学校休日というのは基本的にはみな7日に1度あるのであるが、学校の方針によってはもう一日休みがあって連休だったり、休日の前日は半休だったりする。
 半休の日は、午前中の授業を終えて帰宅の途につく学生と、そんな彼らを妬ましげに眺める授業中の学生、という光景が多々見られる。

 そして、午前中の授業を終え、学内でお弁当を食べてから帰宅の途についた学生が、ここにも一組。

「思うのだが。午前中の授業って中途半端じゃないか?
 いっそのことなければいいと思うのは人間が生きる精神衛生上非常に正しい欲求だと思うのだがどうだろう」
「お嬢さま、そんなことを言っても白皇の授業が週5日+半休1日なのは変わりませんから」

 先に発言したのは、腰まである長い髪を両脇で2つに括ったキツい目つきの―――よりあけすけに言うなら、仏頂面の背の低い少女。
 歳の頃は小学生か、よくて中学生くらいだろうか。
 しかし彼女の制服は黒のアンダー、ペールピンクのワンピースの上にパッションピンクのセーラー服、レモン色のスカーフと見事に白皇学院高等部の女子制服である。
 これは白皇学院が編入制度や飛び級制度を積極的に取り入れているからであり、彼女の年齢は見た目通り13歳だ。
 ……もっとも、最近の健康調査からいくと13歳女子の平均身長は155cmであり、彼女はその平均に17cmほど足りない。つまり同年代でもチビっこなわけであるが。

 閑話休題。
 そんな彼女の名は三千院 ナギ。
 白皇学院高等部に通う飛び級高校生にして、日本有数っていうよりも世界有数の大金持ち、総資産で国家予算とか賄えそうな大富豪・三千院家唯一の跡取り娘である。
 それだけの肩書きを持ちながら、強気で短気、負けず嫌い。非常に頭がよいものの、現代社会の心の病ことひきこもりを半分起こしている非常に厄介なお嬢様でもある。
 ちなみに漢字表記にすると凪らしいが原作の基本表記がナギなのでここでもカタカナ表記でいかせていただきたいと思います。

 そんな彼女の隣で困ったような笑顔を浮かべながらちょっと汗をかいているのは、おとなしめの暗灰色のジャケットにトラウザースの灰色がかった髪の女顔の少年。
 お嬢さま、とナギのことを呼んでいる通り、彼はナギの家の使用人―――それも主の身の回りの世話をし、命令全てに対応する万能の存在『執事』と呼ばれる職種である。
 なお執事というのは正確なところでは使用人の長であり、主と離れない生活を送ることは非常に難しいくらい忙しい仕事である。
 ナギのいる三千院家別宅には他にも執事がいるので平気なようではあるが。

 閑話休題。
 そんな彼の名は綾崎 ハヤテ。
 クリスマスの日に色々あってナギに拾われ、一億五千万円分をナギの執事として働くことで返済することになった、白皇学院に通う不死身の少年借金執事である。
 色々あって、というのはアニメでも漫画でも1巻を参照していただきたい。聞くも涙、語るも涙の物語。笑えるけど。
 ちなみに漢字表記にすると颯らしいが原作の以下略。

 そんな三千院家の主従は、学園世界に来た後ナギが経済感覚をフル稼動させて稼いだお金で立てた三千院の別宅よりも小さめの、それでも充分大きい屋敷に帰る途中だ。
 ナギ的にはマッチ箱並に小さな学生用の寮でハヤテと離れて暮らすのは耐えられなかったらしく、小さな元手から独力で金を稼いで屋敷まで建てたのであった。
 意外とすごいぞナギ。さすがは株式市場さえあれば一生金には困らん、と言ってのけたお嬢様だ。英才教育万歳。
 もっとも、屋敷を完成させるまでナギは部屋に引きこもりっきりだったため、執事は非常に気をもんだようではあるが。
 ともあれ彼らはその屋敷に帰る途中なのである。

「お嬢さま、今日の夕食はどうしましょうか」
「そうだな、この間ハヤテが食べていたポークピカタとミネストローネが食べたい」
「昨日もお肉でしたねぇ」
「そうだな。残念ながら私は猫科の動物を連れてはいるがブルー○ォーターは持ってないから肉は好きだぞ」
「いえ、あの子はブルーウォー○ーを持ってるから肉が食べられないわけじゃないと思いますが……」

 いつも通りの会話をしながら、白皇学院から最寄の転送陣に向けて歩いている二人。
 ナギの作った屋敷、以降別荘と呼ぶがその別荘には、歩くのが億劫なお嬢様がわざわざ白皇近くまで楽に行けるように転送陣まであるのだ。怠け者なお嬢様である。

37 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 00:55:20 ID:4tAk/1PL
 お嬢さまの好き嫌いも筋金入りだなぁ、と哀愁を感じさせる表情でため息をついたハヤテがナギの足元を見ると、彼女の靴紐がほどけているのを発見する。

「少しお待ちくださいお嬢さま。靴紐がほどけています」

 言ってすぐさまひざまずくと、気づいたナギが紐がほどけた方の靴をん、と差し出す。
 いつものように紐を結びなおし、立ち上がって一礼し、終わったことを告げようとしたその時。

 ハヤテの後ろ髪の毛先を削り、次の瞬間にはハヤテの後ろを中心に轟音と地震のような地響きが炸裂した。

38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:55:51 ID:uFb7k8ZN
早速支援。

39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 00:58:08 ID:lclBbPxn
wktk

40 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 00:58:39 ID:4tAk/1PL
 何が起きたのかはわからないものの、彼はすぐさまナギを抱えて前に跳び、着地すると同時にその背に彼女を守りながら先ほどまで自分が立っていた場所を見た。
 実はナギは資産家の娘らしいことに莫大な資産の継承者であり、命を狙われたり身柄を狙われたりすることも多々あった。
 また、ハヤテはハヤテでとある理由から一部の人間に命を狙われてもいる。そのため、今の衝撃がその類のものなのかどうかを確認する必要があったのである。
 彼がそんな危惧した場所には、今。


 ―――ハヤテの身長をはるかに超える鋼の塊が突き立っていた。


 さすがにあれが直撃したら死ぬなぁ……と自分の悪運にちょっと青ざめるハヤテ。
 ナギはといえばハヤテに抱きしめられている現状に目を白黒させている。お嬢様は執事の突発的行動によって他のことが考えられないくらいいっぱいいっぱいであった。
 ハヤテは落下してきたもの以外に落ちてくるものがないか確認すると、腕の中の主に話しかける。

「ご無事ですか? お嬢さま」
「だ、ダメだハヤテっ、ここは公道だぞ。たとえマリアがいないからといってこんなところでハメを外しては……」
「えぇと……お嬢さま?」
「あぁいや、だから屋敷の中ならこういうことをしてもいいわけではなくてだなっ!? で、でもするなというわけでもないわけで、こう、順序というものがあってだな……」
「お嬢さま?」
「へ―――な、なんだハヤテっ!?」
「お怪我はありませんか、お嬢さま。空から巨大な鉄塊が落ちてきたものですから……」
「鉄塊? ま、まさかスーパーなピンチをクラッシャーするあれか!?」
「えー……そんなアルター的な物体じゃないと思いますよ?」

 そこまで大きくないですし、と言いながらハヤテはナギから手を離す。
 落ちてきた鋼の塊の全長はハヤテの身長を超えてはいるものの、おそらくはアスファルト舗装されている地面に食い込んでいる部分を含めても2mそこそこ程度だろう。
 そもそも人型ではなく、もっと凹凸が少なく、溢れる思いのごとく流線形とすら言える気もする。
 突き刺さっている部分を含め、おそらくは全長の3分の2を締める部分は特に空気抵抗が少なそうで、端はまるで研がれた刃のように鈍い輝きを放っている。
 天に向けて持ち手と思しき部分があり、その非常識な長物がまるで人間の手に握られているかのような印象を与える。
 その持ち手らしき部分と刃のようなところをつなぐのはまるでチェーンソーのエンジンを大型化させたような箱や排熱口など、機工部品の数々。
 そして。

「……これって、アレですよねぇ」

 ハヤテは見覚えのあるその鋼の塊について思ったことを呟く。
 少なくともその物体には持ち主が存在したはずで、ハヤテの知る限り持ち主はこの物体を手放すこと自体が考えづらい。
 と、彼がふと隣を見るとナギがいないことに気づく。あたりを見回せば、彼女はその物体の近くまで無造作に歩み寄っているところだった。あわてて駆け寄る。

「お、お嬢さま!? 何があるかわからないのですから、不用意に近づいてはっ……」
「今のところは何もないのだろう? お前が確認したではないか」

 このお嬢様、面倒くさがりの上に出不精ではあるものの、自分が興味を持ったことへの執着心と好奇心による行動力はかなり大きい。
 今のこの状況に好奇心がうずきだしたようだ。面倒なことに。
 ハヤテが物理的に制止するよりも早く、彼女はその物体の向こうをひょい、と覗き込む。

 そこには、大きな―――ナギの観点からするならそれほど金をかけてはいなさそうな―――布が落ちていた。
 ハヤテもつられてうかがう。布に見えていたものは青い服や薄手のコートのようだ。事実布だが。
 そして、落ちている布の群れの一部分が少し膨らんでいることに気づいた。

41 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:00:29 ID:uFb7k8ZN
紫煙


42 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:01:48 ID:4tAk/1PL
 ものすごく嫌な予感のするハヤテ。
 これまで別に学園世界に来てるわけでもないのにちょっとうっかりタイムスリップしたり、虎と戦ったり、首都高を自転車で駆け抜けたりといった日常を過ごす彼。
 そんな波乱万丈さが根付かせた彼の厄介事センサーが警鐘を鳴らす。曰く、『この状況は間違いなく厄介事に一歩踏み出しかけている』と。
 今現在は彼はナギと一緒にいるわけであり、なにより優先すべきはナギの安全である。となれば、現状を『見なかったこと』にして屋敷にさっさと帰るに限る。
 が。

「なんだこれ?」

 と、無防備に無造作に布に手を伸ばそうとするお嬢さまを放っていくという選択肢は選べない。さらにここからナギを強引に引っ張ると確実に機嫌が悪くなる。
 彼はマイナスとマイナスの天秤をはかりにかけ……ナギが布に触れる前に、その手をとった。

43 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:02:45 ID:4tAk/1PL
 自分の方を何事かと見たナギに言う。

「お嬢さま、これが危険物とも限りません。爆発物である可能性も捨て切れませんし、ここは僕が確認しますのでお嬢さまは少し離れていただけますか?」

 結局、彼は自分が厄介ごとに巻き込まれるよりも後でナギの機嫌を自力で直すことの方が難しいと判断したということだった。……不幸な少年である。
 爆発物、と聞いてナギは反射的に3歩ほど退った。
 ハヤテの方は十中八九布の中身はこれだろうな確信に近い検討をつけながら、流石にそれはないんじゃないかなあとムダな思考努力をしてみる。
 そんな葛藤をしながら、やはり逃げるわけにもいかないので覚悟を決め、地面に落ちている布、というか服を持ち、恐る恐るはいでみる。


 そこには、彼の想像していたとおりのものが落ちていた。


 ため息を一つ。
 ここまできてしまったらさすがに逃げられない。
 少なくともお嬢さまに対する危険はないだろうと気休めにもならなそうなことを考えながら、ハヤテはこの厄介事に巻き込まれる決意をした。
 彼は服で落ちていたものをぐるぐる巻きにして小脇に抱え、自分をご臨終させるかもしれなかった鋼の塊を右手で引っこ抜いてかついだ。
 ナギがたずねる。

「ハヤテ、何をしているのだ?」
「持ち主のところに届けるんです、きっとお困りでしょうから。
 大変申し訳ありませんがお嬢さまも一緒に来ていただけませんか? この危険地帯をお嬢さま一人でお帰ししては、三千院家の執事の名折れですから」
「む……まぁ、確かに危険といえば危険だからな。ハヤテがそこまで言うならついていかないこともないが……遠いところか?」

 そう言って少し困ったような表情になるナギ。
 ナギは運動嫌いである。どれくらい嫌いかというと、500mを走りきれないほど運動嫌いな上に体力がない。ようは長い距離を歩くことはしたくない、ということだ。
 もっとも、自分の描く原稿の修羅場は乗り切れるようだが。
 もちろんハヤテもそのことは知っている。移動手段についてしばらく悩んだ後、彼は担いでいるもののことを思い出した。

「まぁ……ご主人様のためなら多少は言うこと聞いてくれるんじゃないですかね?」

 唐突な執事の言葉に、何を言っているのだ? と首を傾げるナギだった。

44 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:06:25 ID:4tAk/1PL
 ***

 極上生徒会管理棟内東棟。
 そこはこの学校だらけの世界の最後の砦。最上階は最後の砦に相応しい殲滅者……もとい、守護者たちが集う場所。
 たとえどんなに殲滅者っぽくても守護者である。念のため。やってることがかなり手荒であっても、彼らがこの世界で一番有名な守護者なのである。
 そんな守護者たちの集う場所の前で、少女達は出会った。

「あれ? 今日は来ないって言ってなかったっけ?」

 そう不思議そうに言ったのは常盤台の制服の茶髪少女、御坂美琴。

「いやぁ、確かに今日はさんぽ部の活動があったのでそのつもりだったのでござるがな
 熱烈に来てほしい旨を伝えるメールが来ていたため、無理を言ってこちらに来たのでござるよ」

 答えるのは若葉色の長い後ろ髪を白布で束ねた背の高いグラマラスな細目の少女。事実彼女が中学生とは誰も思わないだろう。
 ランクで言うなら特盛り豊満とでも言うべき肢体を、麻帆良の中等部制服で包んだ彼女の名は長瀬楓。最近執行委員にスカウトされた中学三年生である。
 そして、その隣には。

「長瀬さんもですか?
 わたしもノーチェから『特別な用事でない限り、すぐに集まってほしいであります! きんきゅーじたい発生なのでありますよHELP!』ってメールをもらって……」

 思わず飛んできちゃいましたよ、とほうきを見せながら言うエリーが立っている。こちらもまたなかなかに出るところが出る素敵なプロモーションだ。
 一人洗濯板状態な美琴からしたらある状況においてはかなりアウェイな状態だ。特に楓。設定上一つしか違わないのだ(楓は中三、美琴は中二)。
 もっとも、今現在はそんな持つ者と持たざる者の果てしない死闘の場ではないわけで。
 彼女たちは不思議そうな顔をして互いの顔を見合った。

「エリーもなんだ。私ももともと行く気ではいたけど、ノーチェからのメール見てヤボ用切り上げて来たのよ」
「これは……ひょっとすると執行委員全員集められてるかもしれませんねェ」
「それほどの危急の事態が起きたということでござるかな? 部室に爆弾騒ぎでも起きたとか」
「それは前にありましたよ。植木さんと柊さんがなんとかしたみたいですけど」
「え。なにそれ、聞いたことないわよ?」
「何事もなかったみたいですし。
 ノーチェさんと茶々丸さんがすぐさま相手の特定をして選抜委員のコレットさんに協力要請、逮捕。極生に突き出されてきっつーいお仕置き受けたみたいですよ?」

 その功績が認められてコレットさんは今選抜委員の部隊副長をやってるんですよ、と続けるエリー。
 ちなみに情報こそノーチェと茶々丸がもたらしたものであるものの、
その後の犯人との駆け引き染みた追走劇・魔法弾や爆発物を使って抵抗してくる相手との戦闘行為・連携を使った逮捕などは全てコレット自身の手によるものだ。
 もっとも、手に汗握るかもしれないそのストーリーは今回の本筋とはまったく関係がない、それはまた別のお話であるため割愛。

 そんな会話をしながら、彼女たちは正門を通ってラウンジルームの外周をまわって階段へ向かい、階段を上る。
 一番最初に気づいたのは長瀬だった。

「む。水音でござるか?」
「あぁ、二階にはシャワー室があるんですよ。ここが極生メンバーの仮住まいだった時の名残ですね」
「ま、そのシャワー室も使われたのは最初の3日くらいだったらしいけどね。近くに銭湯できちゃったから」
「なるほど。では、そのシャワー室を使っている者がいるということでござるかな?」
「もっぱら使われるのは男子側だけだけどね。それも銭湯行くヒマもないことが多いここに住んでる奴が」
「女子側だとノーチェとベホイミさんがたまに使ってますか。光熱費使わずに済むからって―――」

 理由で、と続けようとした2階までの階段を上りきったエリーが気づく。

45 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:06:46 ID:uFb7k8ZN
四円

46 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:09:58 ID:lclBbPxn
よえん。

47 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:10:34 ID:4tAk/1PL
 一人でシャワー室に入っているにしてはなんだか騒がしい。ぎゃあぎゃあと言い争っているような声は、明かりと音からして男子側シャワー室のようだ。

「何事でござるか?」
「何やってんのよ、もう」

 同じく2階にたどりついた二人も、気になったのか立ち止まる。
 なにを騒いでいるのか、ばしゃばしゃと水の溜まった床を走り回る音までしてくる。
 美琴がため息をついた。

「ったく……品位が疑われるからこういうことやめてほしいわねー。近くまで行ってちょーっと脅せば静かになるでしょ」

 髪先で一つばちんっ、と青い電光を虚空へと迸らせ、彼女はシャワー室の方へと歩いていく。
 シャンプーなどの石鹸液が混ざっている水だ、通電性はお墨つきである。そんな近くで10億ボルトの発電が行える人間が脅しをかけるのは本気で怖い。
 そんな彼女のあとを楽しそうでござるなー、と言ってついてくる楓とあんまり酷いことしちゃだめですよォ、と苦笑して追うエリー。

 シャワー室へ向かう角を曲がったその時、けたたましい音が響いた。
 そちらを見れば、シャワー室から真っ白い何かが転がるように飛び出し、三人娘の方に向かってくるところだった。
 美琴が反射的に指先に電流を集め、放電を―――

「ストップ! 撃っちゃダメですっ!!」

 行おうとした時、必死に制止する声がシャワー室から顔を出した少年から放たれた。
 出鼻をくじかれて電撃を放つための挙動が遅れる。
 その隙をつくように白い塊が美琴に体当たりし―――見事に弾かれてころんと後ろに向けて転がった。

「本当によかった、ギリギリセーフですね……」

 ふぅ、と落ち着いてため息をつく美琴に制止の声を発した少年こと、ハヤテ。

「ハヤテさん? なんでこんな所に……」

 よく協力してくれる上に不幸な借金執事として世界内でも有名なハヤテのことは、とりあえず三人娘も全員知っている。
 エリーの問いに、ハヤテは困ったように後ろ頭をかく。

「まぁ、ちょっと厄介なことに巻き込まれてしまいまして。お邪魔してます」
「厄介なことに巻き込まれてシャワー室でコレと格闘してたのでござるか?」
「っていうか、コレ何よ?」

 楓と美琴が口々に問う。特に美琴は攻撃を途中で止めさせられたのでちょっと不満なようである。
 疑問をぶつけられている状況に苦笑いしながら、とりあえずハヤテは白い塊、もとい真っ白なバスタオルに包まれたまま逃げ出したそれを捕まえる。

「そうですねー……論より証拠ってやつですかね。説明の手間も省けるでしょうし」

 そう呟きながら、彼はバスタオルをそれから少しずらす。

48 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:15:11 ID:uFb7k8ZN
しぇ?

49 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:16:13 ID:4tAk/1PL
「へ?」
「はい?」
「おろ?」

 そう口々に間の抜けた声を上げる少女たち。
 そのバスタオルに包まれていたのは、黒髪の1mくらいの身長の少年。要はチビっ子。
 大きな鳶色の瞳に生意気そうな顔、活発そうな印象のある幼い子ども。その面立ちは、彼女らの共通の知人の『ある人物』に非常によく似ている。
 子どもは驚いたように3人の少女を見回して、ハヤテの方を見ると不思議そうに聞いた。

「ハヤテにーちゃんはおんなのともだちおおいのか?」
「えー……否定はしません。ほら、ご挨拶は?」

 子どもの無邪気な言葉にグサっと突き刺さるような心の痛みを感じつつ、ハヤテが促すと子どもはおうっ! と威勢よく返事をした。


「ひいらぎれんじ、6さいだ! ねーちゃんたちは?」


 子どもの元気いっぱいの言葉に、時間が止まったかのように場が静まりかえり。
 直後。驚愕の叫び声が東棟から上がった。

50 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:17:16 ID:uFb7k8ZN
そう来たか支援

51 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:17:31 ID:4tAk/1PL
 ***

 5階。執行部室。

「……と、いうわけなのでありますよ」

 言って、苦笑しながらお茶をすする銀髪ツインテノーチェ。
 今執行部室にいるのは、イリヤ・美遊、初春、楓に美琴、エリーという執行委員たちと、優雅にハヤテの入れたロイヤルワラントのアッサムティーを飲むナギ。
 ベルガモットの香りが体中に広がるかのような香りを楽しんでいるナギは放っておいて、ノーチェの状況説明を聞いていた楓が確認する。

「成程。
 昼頃に現れた侵魔の迎撃に向かった柊殿が、とどめをさすために敵の攻撃を食らいながらも突貫しようとし。
 それが攻撃魔法ではなく呪いであったので中途半端なとどめになったために逃げられ。
 呪いの発動の影響で空中で意識を失ったせいでウィッチブレードと共に落下。
 そこをハヤテ殿とナギ殿に助けられた、ということでござったか」
「長瀬さん、ナイスな解説台詞です」
「その後三千院家の執事くんがそこのデカブツと呪いのせいでちっちゃくなった柊を連れてきてくれたわけね。助かったわ」
「礼をしながらその後の説明まですらすらと……さすがは常盤台のエース。御坂美琴、恐ろしい子……っ」

 とまぁ、解説のような台詞の通りのことが起きたわけである。
 ハヤテが柊とナギを連れて東棟までやってくると、ノーチェが慌ててお出迎え。
 彼女が柊の体を調べている間に『ちょっと長くなりそうですし、柊さんの服でも買ってきましょうか。よければナギさんもお手伝いしてもらえませんか?』と初春が提案。
 ナギさんと一緒に出かけてきます。途中でイリヤちゃんと美遊ちゃんとも合流してきますね、と言って初春が退席。
 調査終了後、ノーチェが植木と宗介に執行委員の業務を一手に引き受けてもらいながら他の委員達に連絡している間にハヤテが起きた柊の面倒を見る、ということになり。
 汚れてますし洗っちゃいましょう、と柊を抱えてハヤテがシャワー室に向かい、大暴れしての先の結果、ということのようだ。

 エリーが深刻そうな表情でノーチェに尋ねる。

「それでノーチェ、柊さんにかかってる呪いって?」
「体だけ小さくするようなものなら、わたくしたちの世界のどこかで作ってるあるお茶で再現できるのでありますが……。
 蓮司の場合見事に記憶もなくなってるでありますからな。調べて色々と考えたのでありますが、『時間』を操ったのではないかと思われるでありますよ」

 ウィザードのいるファー・ジ・アースには存在や時間を操る『虚』という象徴属性の魔法系統がある。
 柊が以前飲んだことのある『下がるお茶』というのは、体を『変化』させる目的のものである。
 彼の時間を巻き戻したものというよりは、体を柊に負担の少ない形で変化させるために彼の記憶内にある小さい頃の体に調整した、というのが正しい。
 今回の『呪い』とされるものは、柊蓮司という存在そのものの時間を巻き戻した、というものなのだという。
 見た目も中身も過不足なく、6歳の子どもに『退行』しているというのであった。
 その証拠なのか、鎖骨と鎖骨の間、首の付け根の辺りに黒い小さな魔法陣のような印がある。
 ノーチェのその説明に美琴がはぁ、と大きなため息をつく。

「なんっつーか……ファンタジーすぎてついてけないわ」
「けど事実でありますからなー。漫画の事態がそのまま起きてるようなもんだと認識しておいてほしいでありますよ」
「ていうか、そんな魔法がぽんぽん使えるようなもんなの? どんなロリショタ天国よ」
「とんでもないでありますよっ!
 確かに虚属性の魔法は時間や存在に干渉する類の力でありますが、対象が一人とはいえ理を逆しまに回したままにしておくなんてものすごい大魔法であります。
 魔王級のエミュレイターだってできるか難しいことでありますよ」
「相手がどんなのか知らないけど、名前のある魔王級に強いやつってこと?」

 不思議そうにそうたずねてくる美琴に、ノーチェは首を横に振る。

「蓮司はあれでも慎重であります。自分で手に負えないと思えば撤退して仕切りなおすことも考えるでありますからな」

 具体的にはアニメ4話の対宇宙ウサギ戦でウサを無視して敵ボスのところに行ったりとか各種リプレイとか参照。

52 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:18:18 ID:Cn5xVIyt
ショタラギキタ━(・∀・)━!!!!

53 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:18:42 ID:4tAk/1PL
 ともあれ、そっか、と美琴が呟いた。

「少なくとも、とどめをさせると確信してたくらいには優勢に戦えてたってことよね」
「そういうことであります。で、映像記録とか見てる限りはどうもそのための罠の機能を持った月匣だったようでありますよ。
 大量の魔力を集めておいて、月匣全面に大量の魔法陣だの発動陣だの魔力回路だのをびっしり用意しておいて任意で発動するような」
「じゃあ、柊さんをこの状態にするのが目的で?」

 エリーの言葉に、ノーチェは首を傾げる。

「それはおかしいのでありますよ。月匣内に入ったら、蓮司一人では抜け出すのは難しいでありますから。
 本気で戦えば蓮司に負けるのは確実な程度の能力であることは戦闘の映像記録やプラーナ観測機での結果でも出てるわけでありますし」

 月匣に入った時点でこれだけの強力な呪いを発動できるだけの力がある以上、柊と戦うという危険を冒す必要はないはずだ。
 だったら、もともとは柊に使うつもりではなかった可能性もある。
 そのあたりは映像記録を誰かに解析してもらえばわかるかもしれないが、今はそんなことは気にしている場合ではない。

 今度は楓が聞いた。

「『呪い』という以上は呪詛返しのようなものも可能なのではござらんか?
 拙者はそういった分野は得意ではござらんが、まじない師の類に連絡をとれば、解呪や相手の場所を調べることもできるのでは?」
「わたくしも一応まじない師の類でありますよー……。
 『呪い』といっても、一般的な『呪術』という意味での『呪い』ではないのでありますよ。起きたことは魔法を受けた結果でありますから」

 呪いと呼ばれる古代からの魔法の類を現代的な解釈で受け取った場合、『類感呪術』と『感染呪術』と呼ばれる2つに分けられるとされる。
 簡単に説明すると、『類感呪術(模倣呪術)』と呼ばれるものは、『形が似ているものには多少なりとその力が宿る』という『形状による縁』を利用した呪術であり、
『感染呪術』は、『対象と接触したことによって生まれた縁』を利用した呪術となる。
 そうなると見た目からして怪しい魔法陣のような印が気になるが、ノーチェが調べたところ何かしら力があるものではなく、単なる印のようなものらしい。
 今回の場合は単に魔法の効果として柊が縮んだ、ということであり、呪者とのつながりは柊少年にはないのだ。
 すでに施された魔法の結果であるため、これ以上進行することはないようだが、逆に結果からは術者を探すことは不可能なのである。
 魔法で周囲の大気の温度を冷やして作った氷を見て、大気の温度を冷やす魔法を使った術者を特定し、あまつさえその術者をたどることができないように。
 エリーが確認をとる。

「じゃあ、呪者を倒しても呪いは解けないということなんですか?」
「そうでありますな。まぁ、なんとか術式解析して解呪するしかないってとこなわけでありますし。
 後でわたくしが有希のとこに行って一緒に解析するでありますよ。
 禁書目録でもいれば早く済むかもしれないでありますが、どうも保護者と一緒にどこかに行ってるみたいな上保護者の携帯が壊れてるのか連絡つかないでありますし」
「で、私たちが呼び出された理由ってのは何なわけ?」

 いい加減専門用語ばかりでくるくると髪をいじりだしている美琴。
 ちなみに美琴さんは『禁書目録』が誰を指す言葉で『保護者』が誰を指す言葉なのかわかってないので無反応なのである。原作でも知らないはずだしね。

「蓮司と戦って相手は大分消耗してるはずなのであります。となれば、プラーナを吸うことで回復をはかろうとするわけでありましてな。
 ついでにその当人は今こんな感じになってるでありますし、今日は休みの人も多いでありますから手は一つでも多い方がいいという判断であります」
「いつもより事件発生する可能性が高いのに働き手が少ない。だからできるだけ多く集めたってことなわけですね。
 でも、それだったら柊さんを専門家に任せるっていうのも手だと思うんですが……」

 エリーの問いかけに、ノーチェは困ったように苦笑い。

「いやぁ……下手踏んで同じ手を使われるっていうのは避けたいのでありますよ。
 人間的に信用のおけない解呪の専門家に頼むよりは、わたくしと有希でなんとかした方が後々楽でありますからな」

 解呪の専門家は、逆説的に呪いについてもっとも詳しい人間である。
 その相手がもしも『世界の敵』にその呪いを漏らせば、同じ手で様々な機関に支障が出る可能性がある。

54 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:20:06 ID:4tAk/1PL
 ならば誰にも知られないうちに長門とノーチェの二人で解析してしまい、早いところ敵を始末してしまえばこの状況を誰にも知られることはない。

「というわけでありますから、そのエミュレイター見つけたら悪・即・斬でお願いするでありますよ。どうせ解呪の方法なんて吐いてくれないでありましょうし」
「斬っていうか……むしろ滅なんじゃない?」
「ネタにツッコミは痛いだけでありますよー」

 ともあれ、その話も一段落したところで、4人はずずず、とお茶を啜る。
 さすがに三千院家の執事の入れたお茶は、温度も蒸らしも完璧である。いつもの安い茶葉とは別物の味だ。
 でさ、と美琴が今まで意識の外へと出していた方にちらりと視線を向けて、誰にともなくたずねる。

「アレ、どうすんの?」

55 名前:執行委員の奔走:2009/06/11(木) 01:22:33 ID:4tAk/1PL
 その視線の先にいるのは、ナギと初春の趣味で買った服を着て、ついでにお土産として買ってきたという黒蜜堂のプリンをもぐもぐ食べている子ども。
 紛れもなく柊蓮司その人である。(6)だけど。
 ……ちなみに、その周囲をイリヤと美遊とナギと初春が囲んでおり、ことあるごとにハヤテがフォローしているという状況だった。

 これでもまだ落ち着いた方なのである。
 買い物の際に悪乗りしたらしく、ナギの財力で買った服の中に大量の女物が混じっていたり、女物を着させられたり、ハヤテとおそろいで女物を着させられたり。
 さすがに写真撮るのは止められた。

「ねぇねぇ、わたしの名前ちゃんと覚えてくれた?」
「あたりまえだろ、イリヤねーちゃん」
「私の名前もちゃんと覚えてるのだろうなっ?」
「ナギねーちゃんだろっ、で、そっちがハヤテにーちゃん。なんかいきくんだよ!」

 ちょっとイライラしたような言い方で柊少年。
 イリヤとナギは年上の兄弟(ナギの場合は兄弟的な存在)しかいないため、『お姉ちゃん』と呼ばれるのは初体験なのである。
 初めての体験に感動する少女達によって何度も何度も呼ばされてちょっと不機嫌っぽい柊少年なのだった。
 そんな少年にまぁまぁ、と言いながらハヤテがどこからともなくホットミルクを出す。

「けどエラいですねー。ちゃんと皆さんの名前覚えたんですから」
「えらいことなのか、それ?」
「はい。物覚えがいいんですね、柊さんは」

 笑顔でそう言うハヤテに、柊少年は一瞬嬉しそうな顔をするものの、ぷいっとそっぽを向く。

「べ、べつにえらくなんかねーよっ! へんなこといってんなよな!」

 そんな様子にみんなの心の声は『ツンデレだ』『新萌えジャンル:男ツンデレ』『筋金入りのツンデレだ』『何が原因でこんな屈折しちゃったんだこの子』などと色々だ。
 この年頃の男の子には天邪鬼はよくあることだったりもするが。

 閑話休題。
 ともあれ、柊少年は執行委員内でおおいに人気者なのだった。
 某浮遊ステッキたちの間では『もう戻らなくてもいいんじゃないですか?』『お子様の、キープです』なんて会話があるくらいには。……冗談だとは思いたい。
 そんな光景を見てふぅ、とため息をつく美琴。

「アレ、そのままにしとくと仕事にならないでしょ。
 面倒みるって口実でイリヤと美遊と初春さんが使い物にならなくなるのは困るわよ? あのくらいの子どもって手がかかるんだから」
「それ、高い高いでござるよー」
「うぁっ!? なにすんだよかえでねーちゃん! おろせー!」
「って、何でさっきまでここにいたのに遊んでんのよアンタはっ!?」

 先ほどまで隣にいたはずの楓がいきなり柊少年のところまで行って高い高いを仕掛けている。
 高速ツッコミの美琴をエリーが落ち着かせつつ、提案する。

「落ち着きましょう美琴さんっ!
 あー、でもノーチェ。確かにここに柊さんを置いておいても、あんまり構ってあげられないし、わたしも誰かに任せた方がいいと思うな」
「うーん……でも、誰なら任せられるでありますか?
 子どもの面倒とかきちんと見れて、口が固くて、これから時間があって、こういうことを引き受けてくれそうな、巻き込まれ型の、子どもに好かれるスキルのある人……」

 ノーチェが指折り数えながら考えて、悩む。
 ふと彼女が目線を上げると、美琴とエリー、そして柊少年を除く全員が、同じものに向けて視線を送っていた。
 ノーチェがその視線の先を追うと、そこには―――

「えーと……なんでしょう。僕、何かしましたか?」

 たくさんの視線を受け、少し汗を流して愛想笑いをする一人の(不幸な)少年がいた。


続くんですか? Yesだね!

56 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:22:35 ID:uFb7k8ZN
シエン

57 名前:夜ねこ:2009/06/11(木) 01:23:40 ID:4tAk/1PL
 JGC、行きたかったなぁ……(挨拶)。
 どうもー。やんごとなき事情により3部作に突入してみることにしました夜ねこです。
 今回は前にどこかで話されてた『柊を休ませるためのいくつかの方法』について考えてみました。

 じゃあとりあえず出典ー。

 三千院 ナギ(さんぜんいん なぎ) 白皇学院@ハヤテのごとく!

 出典終了ー。
 ではレス返しをば。実は「いけいけ〜」で返せてなかったのでで一気返し。全部前々スレだけどな!

>>25-26
 まともな病院……すくなくともカエル医院は割とまともなはず。というか、医者って言うとマッドが有名だけど名無しなまともな人もいると思うよ。たぶん。
 獣医だったら最強の獣医が何人かいても問題ないはずです。大学病院獣医師物語って意外とある。

>>27
 ありがとうございます。というか注釈つけないと「キャラ違う」と言われそうでビクビクしてました。
 美遊はあれで気を許すと割といい子だと思います。そこまでが超高難易度ですが。ONとOFFが激しいんだよあの子は……。

>>31
 殴って回復ですね、わかります。
 けどジョースター家の血は彼を保健医院なんて生ぬるいものにするくらいならヒーローをさせると思います。

>>32
 キョンはあくまで『一般人であろうとする一般人』だと思います。
 不思議の存在は認めるけど、自分の周りにはそんなものないんだと諦めた一般人。自分の周囲を「都合のいい楽な世界」で書き換えることもできたけどしなかった頑固者。
 そうですね、長門が積極的に非日常に手を貸すことで世界を維持しようとするなら、キョンは自分が帰る場所を作ることで世界を維持しようとしています。
 感覚も一般人ですしね。そこから出ないままで自分の常識を維持しつつ、ちゃっかり便利なものは使います。転送陣とか。

>>34
 輝明学園で剣道やる指名があるんでしょう。
 メタ的に言うと同じ世界から二人以上の執行委員を出さないことでクロスさせやすくしようとしてるとも言う。

>回復役のことを考えてくださった皆様。
 ありがとうございます。とりあえず今のところ追加人員については具体的に誰にしようかとかは考えてません。
 長瀬さんのこともきちんと描写できてない状態なんで、しばらくは難しいかなと思ってます。

>>244
 そうですね。あの小説版だとあの天パ木刀持ってないんで単なるネタですが。
 ちなみに『木刀持ってる生徒会長』の木刀の銘は『木刀・正宗』。ナギやハヤテと同じ学校の生徒会長さんです。ネタでしかないですが。

>>245
 タマちゃんは侍のクラス持ちでも何の不思議もない上に、個人的には菖子よりも強いイメージがするのです……。
 いやまぁ、自分のイメージはおいておいて。タマちゃんがウィザード倒したってのはのぞき魔の脳天すっぱ抜いて意識刈り取ってたような感じ。哀れジャスティスレッド。

>>247
 あだ名かぁ……勝手に呼ばれてるだけですからね。結構色々あるのではないでしょうか(投げやり)。
 本人はきっとそう呼ばれてることも知らないと思われます。そして恥ずかしいからあんまり呼んでほしくないと思うのです。

>>248
 そう言われるとやっぱり嬉しいです。ありがとうございます。
 ちなみに気に入ってもらったあの子ですが、一応みんな設定だけはありまして。
 『宗介のファンクラブに入ってて、いつか相良軍曹に部下のように命令してもらうのが夢。その時のために自分の語尾を矯正中。千鳥を素敵なお姉さまと認識している』
 ……という、謎なキャラだったりします。こんなんが世界守ってます。

>>383
 ありがてぇこってす。こちとらまだ規制中さ、フ。

58 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:31:37 ID:lclBbPxn
第2期における、主人公と(本来の)ヒロインの存在感の無さに定評のあるアニメですね。


59 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 01:32:21 ID:uFb7k8ZN
>>57
乙です。ノーチェの上げた条件、「巻き込まれ型」は随分とピンポイントな気がーw
無事ついたということは、ハヤテにもウィッチブレードは乗れたってことですかね?

60 名前:夜ねこ:2009/06/11(木) 02:04:07 ID:4tAk/1PL
 最後の1レス引っかかるとかどんだけー。
 今回の話。
 アニメ6話(8歳)やケーキ話(フレイス・12話)が『ちびらぎ』なら、今回は完全に力のない子どもなので『ぷちらぎ』だね!(待てぃ)。
 二番煎じで申し訳ない、ネギま氏。……いや、言い訳させてもらうと単に無力化して助けてもらうという立場にしようとしたらこれが思いついたというだけなんですがね。
 正直な話柊を捕まえて囚われの―――ってのは正直本気で難しいと思った。
 脳内で何度シュミレーションしても大人しく捕まってくれない上(当然だ)、捕まった後大人しくしてくれない上(そりゃそうだ)、自力で脱出始めるという。
 その上それって学園ものっぽい要素がどこにもなくて単なるフォートレスアタックだよね、と思ったためボツに。
 夜ねこ的には『学園世界』な以上、どんなに少なくても学生的な部分を出そうと頑張ってます。学校の名前出したり日常パートで学生出したり馬鹿ノリやったり。

 で、えーと……これ以上は割とネタバレも多いんで、この話を書くに至る経緯についてどうでもいい舞台裏を。
 そう、あれは友人と会って話をしていた時のことだった……。

 友人「そういえばお前まだ書いてるんだよな」
 ねこ「書いてるな。すいませーん、カフェラテ一つ」
 友人「よし、じゃあ一つ『ハヤテ』からませた話を書いてもらえんか」
 ねこ「なんで俺が」
 友人「なに。お前がよく知らない話じゃ書けない奴だってのもわかっている。そういうわけで持ってきてやったぞハヤテ現状の全巻とアニメ一期DVDにOVA全部」
 ねこ「喫茶店の机に漫画とDVD積むなよっ!? ウェイターさんの目を見ろ! 『イタいもの見ちゃった』って如実に語ってたぞオイ」
 友人「嫌ならさっさと片付けて持っていくがいい。大丈夫だよ、お前ならできるさ」
 ねこ「困らせてる本人が堂々と無茶ぶりすんなよっ!?」

 以上が60%くらい現実な書き始めの経緯です。無茶振りにもほどがあります。
 見ました。面白かったです。書いてます。
 まぁ、そんなわけで3部作なので、アニメハヤテ風に次回予告。声がイメージできるようになってから読むとよいやも。

『次回は、6歳の子どもの子守とお嬢さまのために戦います―――

 執行委員さんたちの策略により、子どもになってしまった柊(6)さんの面倒を見ることになってしまった僕たち。
 ですがしかし、子どもの面倒をみるのもそんなに悪いことではないと思うんですよ。具体的にはお嬢さまの情操教育上みたいな?
 年下の面倒を見る、という経験もお嬢さまにとってはきっとプラスになるはずです。
 柊(6)さんもお嬢さまと仲がよろしいようですし、たまには公園にでも行って遊ぶのも悪くないですよね。
 え? 僕に宣戦布告とかされるのはちょっと困るんですけど。っていうか勘弁してください!命がいくらあっても足りませんってば!
 次回『執行委員の奔走・中』。奔走してるのは主に僕じゃないかなぁ……。』

 ではまた。
 次はちょっと時間かかるかもしれませんが。

61 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 02:41:24 ID:rL3444Gs
両名とも乙です

折角遭遇したのに支援は間に合わなかったのは残念

69 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 12:14:12 ID:kiMSo5Tw
またかオイ。
これ本気でどっかに避難しないとどーにもならんぞ。

110 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 12:32:06 ID:20W+xeyY
リアルタイムで荒らしに遭遇した……

158 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/11(木) 15:29:14 ID:0/RVY7oW
提案なんですが創作版の方に移動するのはどうでしょうか


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